目次
書評、苦手かも
マンガと活字本の紹介を何回かしてるけど、自分でもイマイチだと思ってる。
あまり書くとネタバレになってしまうし、あらすじになってもつまらない。
深く自分の考察をつらつらと書くのも苦手、要はあまり考えずに読んでるのかもしれない。
しかし読んで大きく感動するのも事実だし、そんな本は人に読んでほしいのも本音。
「ちょっと読んでみるか」と思って頂く程度に書いていこうと思います。
うつなつ
最近活字本をどんどん読もうと気合い入ってるし
で、「汝、星のごとく」。
独断的オススメ度は、⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 9
泣けるとウワサの高評価本だったので、図書館でやっと空いて借りました。
うつなつ
泣かなかったが良かったよ
すぐ泣くのに珍しいな
ジロさん
舞台がしまなみ海道(大島と思われます)なのも嬉しい。
京都から引っ越してきた17歳の青埜櫂(あおのかい)と、
島で生まれ育った同じ歳の井上暁海(いのうえあきみ)を中心とした、
17歳からの15年間の物語。
2人の共通点は、ほうっておけない母親を抱えていること。
櫂の母親は男に依存気味で、京都から男を追って引っ越してきた。
暁海は父が不倫相手の元へ行ってしまい、そのせいで母がだんだん壊れていく。
2人は母や父に振り回されながらも、もがき、努力し、惹かれあっていくが、
高校卒業を機に2人の環境は大きく変わってゆく、、、
ドキュメンタリーやルポルタージュを除いて「見てきたかのように書く」のが作家なら、
まるでクラスに櫂と暁海がいたかの様に、読んでいると2人の人生を近く感じます。
2人以外の登場人物も個性的、魅力的な人が多く、印象に残るセリフが多いです。
私がドキッとしたのは、2人の擁護的な立場となる北原先生の、
何度でも言います。誰がなんと言おうと、ぼくたちは自らを生きる権利があるんです。ぼくの言うことはおかしいですか。身勝手ですか。でもそれは誰と比べておかしいんでしょう。その誰かが正しいという証明は誰がしてくれるんでしょう
汝、星のごとく P306
という、暁海に決断させたセリフ。
うつなつ
あたりまえだけど忘れていることかも。いつの間にか家族のため、会社のため、立場のため、見栄のために生きていないかと考えました。
あと素晴らしいのは「冒頭の4ページ」と「ラストの4ページと7行」。
くり返しの様に見えて、その間の325ページを読むと、全く印象が変わります。
うつなつ
ま、そこだけでも体験してください
結局全部読むってことやんか
ジロさん
同じ著者の「流浪の月」の様に、すぐに映像化されそうで不安(笑)だが、
良い作品にして欲しいですね。